産後は骨盤がどうなるの?
骨盤は人の体の中でもとても頑丈にできています。上半身を支えて、歩いたり、走ったりするのにも全ての衝撃を受け止めてくれています。そんな頑丈な骨盤ですが出産時だけは緩くなるようになっています。
イメージで言うと、出産前は骨盤全体が「逆三角形」のような形なのに対し、産後の骨盤は「台形」のような形になります。これは妊娠中や出産時に分泌される「リラキシン」というホルモンの影響で、骨盤の下の方(赤ちゃんが出てくる部分)の靭帯が緩み、出産をスムーズに行わせようという自然の働きです。そしてこの骨盤の緩みは、産後、ホルモンの分泌が終われば自然に元に戻るものです。
でも、現代の女性は運動量が少なかったり、筋肉量が少なかったり、産後のケアを何もしなかったりで歪んだままにしている人が多いんです。
もう少し具体的に言うと、赤ちゃんがお母さんのお腹から出てくるためには、直径で約10㎝ほどの大きさが必要です。そして、出産直前には、赤ちゃんと羊水をあわせて5キロほどのものがお腹にあります。その大きさを収めるために骨盤は左右に広がります。これほどの変化が起きてしまうと骨盤もその周りの筋肉、靭帯等が疲弊しダメージを受けた状態です。ですから出産は女性にとって命を懸けた大仕事と言えます。