産後の子宮は6週間かけてゆっくりと回復
妊娠週数が進むにつれて子宮は大きく変化します。普段は縦の長さは約7㎝、重さ60g程度だったものが、妊娠後期の長さは約5倍、胎児を除いた重さも約15倍まで大きくなります。容積に至っては、500~1,000倍になるといわれ、その順応能力は私たちの想像をはるかに超えています。また、子宮は筋肉でできていて、人間の体の中にある筋肉で最も伸縮性があり、ダメージに強い筋肉といわれています。
分娩で傷ついた子宮に回復期間は必要不可欠
一時は胃のあたりまで大きく広がった子宮は、赤ちゃんがお腹の外に出たらすぐ、元通りになるわけではありません。分娩直後、ヘソの下、指3本分ぐらいのところまで急激に縮みます。数時間後には、再びヘソの下あたりまで大きくなり、その後6~8週間かけて妊娠前の大きさに戻っていきます。腹筋を使い、骨盤周りの血行を促進することで子宮の回復が早まります。出産直後によく似た強い痛みを感じます。これは後陣痛と呼ばれるもの。胎盤がはがれて傷ついた子宮内膜を止血すために、子宮が急激に縮むため、痛みを生じるのです。
本文は「産後のママの心と体をケアする本」より引用しております。