女性ホルモンが分泌時をピークに激変する
出産に向けてママの体は、目に見える部分だけではなく、目に見えない部分も大きく変化してきました。その一つが女性ホルモンの働きです。妊娠すると、月経のサイクルを作っていたエストロゲン(卵胞ホルモン)とプロゲステロン(黄体ホルモン)の分泌量が増えます。
妊娠中期には胎盤からも女性ホルモンが分泌され、妊娠を維持するために働いています。そのため、分娩を無事終え、役目を果たしたホルモンは大激変。体内に満ちあふれている状態からゼロに近い状態に激変するから、体調が崩れないわけがありません。
妊娠中に通常の数百倍まで上昇したエストロゲン、プロゲステロンは、妊娠前に戻るどころか、以前よりも分泌量が減ります
一過性とはいえ、分娩直後から6~8週間程度は更年期のような変調をきたすことさえあるのです。
目に見えずとも確かに体で起こる変化
これはあなただけの体に起こるものではありません。症状の現れ方はその人の体質や周りの環境によって人それぞれですが、体のしくみを知っていれば、時間の経過とともに現れる変化に余計な心配をすることもなくります。
産後は、妊娠中ほど目に見えるような顕著な変化はありません。しかし、まだ変化の途中であるということを認識しておくだけで、変化に潜む体や心の不調に気づくことができます。変化が続く時期だからこそ、妊娠中と変わらず、自分の体のしくみを理解し、体の中のようすに敏感であることが大切です。
本文は「産後のママの心と体をケアする本」より引用しております。